植物を育てるうえで「土」は非常に重要なものです。植物の種類や環境に合った土を作ってあげることで植物を生き生きと育てることができます。土を知ることでガーデニングがぐっと楽しくなるでしょう。
良い土とは
一般的に植物の生育に適した土壌とは「水はけがよくて、水もちがよい土壌」とされています。このような性質を持つ土壌は団粒構造の土です。団粒構造の土は粒子が団塊になっていてその団塊と団塊の隙間が広いので灌水しても水が停滞することなく適度に保水され、すぐに排水されます。同時に土壌に含まれている空気も灌水によって新鮮な空気に置き換わり非常に換気がよい土壌といえます。このような団粒構造の土はおおむね養分を蓄える保肥性にも優れています。
逆に土壌の粒子が団塊とならずにばらばらに存在する土壌を単粒構造といいます。単粒構造の土壌に灌水すると粒子間に水が停滞したり透水性が高すぎたりして空気を追い出してしまいます。その結果、根が呼吸できなくなり根腐れを起こしてしまうことになります。
土の種類と特徴
ガーデニングでよく使われている土の種類はだいたい7~8種類あります。それぞれの特徴や性質を組み合わせることによって植物に最適な土をつくっていきます。
それでは主な基本用土と改良用土をご紹介します。
◆赤玉土◆
ガーデニングでもっとも使用される基本用土です。関東ローム層赤土をふるいにかけ粒子を揃えたもので水はけ、保水性が良いのが特徴です。粒子の大きさによって小粒、中粒、大粒の三種類に分けられます。この赤玉土単体には肥料分が含まれていないため腐葉土などを混ぜて使用します。また、長年使用していると粒が崩れ通気性の悪い状態になるため注意が必要です。
◆鹿沼土◆
栃木県の鹿沼地方でとれる土で性質は赤玉土に似ていますが酸性でサツキ、ツツジ、シャクナゲなどの栽培に適した土です。
◆腐葉土◆
落ち葉が腐熟されたもので水はけ、通気性、保水性に優れています。基本となる土に混ぜて使用されます。有機質を多く含み土を活性化させる働きがあります。よく完熟したものを選ぶのがポイントです。
◆パーライト◆
真珠石、黒曜石などを急激に加熱膨張させたもので、人工的に作られた改良用土です。水はけや通気性に優れています。とても軽いので吊り鉢などあまり重くできないような鉢植えで利用されます。
◆バーミキュライト◆
ひる石を焼成膨張させた多孔質な改良用土。水はけ、通気性、保肥力に優れています。無菌で肥料分も含まれていないので播種用の土としてもよく利用されています。
◆ピートモス◆
水苔やシダなどが堆積して泥炭化したもの。保水性、通気性に優れています。酸性が強いためガーデニングに使用するときは「酸度調整済み」と表記されているものを選ぶのが良いでしょう。
◆堆肥◆
樹皮やおがくずなどを堆積発酵させたもので水はけ、通気性、保水性に優れています。腐葉土同様、有機質を多く含み土中の微生物をふやし土を活性化させます。こちらもよく完熟したものを選ぶのがポイントです。
ガーデニングに最適な土を作ろう!
さぁ、土の基本を知ったところで実際に土を作ってみましょう!
ここではいくつかのブレンドの例を紹介します。
◆万能タイプ◆
赤玉土7:腐葉土3
いちばん基本となる混ぜ方でこれでほとんどの植物に対応できます。
◆ハーブ用◆
赤玉土6:腐葉土3:パーライト1
ハーブ類は水はけのよさが求められるので万能タイプにパーライトなどを混ぜ込みます。
◆野菜用◆
黒土2:赤玉土3:堆肥3:腐葉土2
良質な肥料分が大量に必要なため有機質を多く含んだ土をブレンドする。
◆ハンギング用◆
赤玉土5:ピートモス2:パーライト2:鹿沼土1
ハンギングの場合軽さが求められるので軽いものを選び水やりなどで重くなることも考え排水性の良い土を使う。
以上、いくつか例を挙げましたがこれを参考にして育てる植物やその環境に合わせていろいろなオリジナルの土を作って楽しんでみてください。
また、お庭お助け隊では、ガーデニング用の土の販売や土壌改良なども承っております。どんなことでもお手伝いさせていただきます。
そしてあなたのガーデニングライフがもっと素晴らしいものになるように応援しております。
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